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(46)自慰/※自慰をする雷蔵と見学する三郎 鉢雷


 個別に言い渡される課題忍務で三郎は暫く学園を離れていたのである。普通は十日かかる行程を七日余りで終えて帰ってきた三郎はそれこそ弾丸の如く疾風の如く帰路を辿っていた。
学園の飯は美味いし寝床は暖かいし、なにより三郎の大好きな不破雷蔵が居るので三郎は一刻でも早く学園に帰りたかったのだ。

さて三郎が学園に帰ってきたのは夜更けのことであったので、すぐにでも雷蔵に飛びついて、おかえりと声をかけてもらいたいところを三郎は堪えて密かにその寝顔を眺めるに留めることにした。そうっと部屋に帰ってきた三郎は規則的な寝息を立てている雷蔵の枕の脇に手をついて、顔を眺めて、そこでふと首を傾げた。


「あれ?雷蔵、君起きているだろう」


 三郎は演技かそうでないかなんかを見分けるのが得意だったので、雷蔵の狸寝入りなんかはすぐに分かってしまってそう言う。
ぴくりと睫を振るわせた雷蔵は目をぎゅうっと頑なに瞑って、いや寝ているよ、なんて答えるのが可愛い。
素っ気無く横を向いている雷蔵の頬に三郎は接吻して首筋に鼻先を埋めて五月蝿く擦り寄るので、それを身じろいでかわす雷蔵は仕方なく目を開ける。


「なんで寝た振りなんかするんだい?」
「…寝たふりなのが分かってるなら気づかない振りをしてくれればいいじゃないか」


雷蔵は不自然に布団を顔の中ほどまで引き上げて、目だけ覗かせて睨む。
まさかもう帰ってくるなんて、とか俯きながらぶつぶつ言っている様子が怪しいから真深く被った布団をばっと捲ってしまうとやけに肌蹴た夜着の裾から雷蔵の太腿が露わになっている。

「あっ…」

駄目、と小さく叫んで、寝乱れたにしては不自然な着物の裾を雷蔵の手が慌てて直そうとするのを三郎が押し留めた。三郎はなにか気づいたみたいで目をすっと細めて笑う。

「ねぇ、私が居なくて寂しかったかい」
「…なんで」

匂いが、と三郎が口にしたので雷蔵は顔を真っ赤にして両手で塞いだ。布団に篭る青臭さは自慰に耽っていた所為である。そんなことを気取られて雷蔵は消え入りたいような気になってしまう。


「嗚呼、もう最悪だよお前!なんで平気でそういう指摘するんだ…」

三郎は楽しそうに目を細めて雷蔵が喚くのを聞いている。そういうことならまっすぐ部屋に帰らず天井裏にでも忍んでやれば良かった、などと三郎は密かに残念がったりする。
身をもがく雷蔵を宥める様に背を擦ると雷蔵は、ふ、と息を漏らして肩を震わす。

「まだ途中だった?ごめんね、邪魔をして。続きしていいよ」
「ん…っ、馬鹿…」

 手のひらで腰から脇を通って撫で擦ると雷蔵の息はすぐに短く切れて熱っぽい目をする。
際どい所まで捲れている夜着の裾の下は下帯をつけていないらしい。三郎が雷蔵の手をそこに導いて、自ら握りこませるようにするとくちゅっと湿っぽい音がして雷蔵が顔を背けた。
既に緩く立っている性器を手を重ね合わせて擦らせると雷蔵は堪らないように小さく声をあげる。

「ぁ、あ、っ…んん、」
「雷蔵、一人でどういう風にしてたの?」

見せて、と乞われて雷蔵は喉を鳴らした。

「ああ、もう…!」

暫く躊躇う素振りを見せたのち、我慢が聞かなかったと見えて雷蔵は三郎の興奮したような目に促され握りこんだ性器を自分で弄りはじめる。先端にぷくりと滲んでは零れる滴を広げるように親指の腹で撫でて指で輪を作って上下に扱く。
熱っぽく潤んだ目は三郎の視線を捉えている。

「…見られてると興奮する?」
「ん…」 

 恥ずかしがらせようとして三郎はそんな台詞を言うのだけれど、気持ちの良いことに従順な雷蔵は素直に頷いたりするから三郎はすっかり煽られてしまう。
くらくらとすっかり雷蔵のいやらしい姿に魅せられている三郎の前で、雷蔵は膝を立てて足を広げて、よく見えるようにしながら後ろの窄まりに指を伸ばす。そちらも既に弄っていたのか案外簡単につぷ、と指を飲み込む。

「んぅ、…はっ…、」

中指と人差し指をそろえて埋めて緩く抜き差しする。とろりとした顔で中を弄って良い所を擦り当てては腰を浮かす。そのうち堪らなくなってきた雷蔵は物欲しげな目で三郎を見るのである。三郎の下肢ももうすっかり熱を持って固くなっている。雷蔵は喉を鳴らす。

「さぶろ、…三郎、ねぇ…」

すっかり見蕩れていた三郎はそこでようやく我に返ったりする。雷蔵は見せ付けるように指をばらばらに動かしてわざとぐちゃぐちゃ水音を立てる。堪らない。

「雷蔵、今何を考えているの?」

ははぁはぁと肩で息を吐いてやらしい目で三郎を見上げる雷蔵は喉に絡んで艶っぽく返答した。

「お前に犯されているところ、」


良いね、本当。堪んない。
とうとう煽られきった三郎は舌なめずりして雷蔵の身体に覆い被さるのだった。

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