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伊作のどこが好きかって顔が好きだ。
色が白くて目が大きくて眉が整ってて頬が柔らかくて唇が桜色なのが良い。顔が良い女は探せば結構居るもんだが俺は伊作の顔が良い。ユキとかトモミとか、ソウコとか、ナオミとか、ミカとか、シオリとか、アヤカとかより伊作が良い。
伊作の顔が好きだ。
「僕は女の子ではないしね、比べるのも失礼だよ」
「ちなみに仙蔵とかと比べてもお前の方が良い」
伊作は眉をきゅっと引き上げて肩をすくめる。ため息を吐く唇が可愛い。
「こんなときに顔が良い、なんて言われてもね。嫌味にしか聞こえないよ」
伊作はそう言って手を伸ばす。どういうわけでか中庭に掘られていた深い深い穴の中で伊作の柔らかい髪の毛も白い頬も泥に塗れている。夕べは雨が降っていたから中に水が溜まって被害はいつもより甚大だった。べとべとの泥の塊と化した可愛い伊作を俺は地面に腹ばいになって両手で地上に抱き上げる。
「いや、むしろ今現在お前の顔が特に好きだな」
「ちょっと、留三郎頭おかしいよ…嗚呼、もう嫌だ泥が口の中入ってる」
穴から這いずり出した伊作はぺっぺっと口に溜まった泥を吐いて捨てている。白い指で顔を拭って眉を寄せるのが色っぽいから俺は伊作の顔を両手で挟んで接吻する。舌を入れると確かに泥の味がして生臭かった。
目を薄く開けて見たら伊作は目をぱちぱち瞬きさせて赤くなって暴れている。上口蓋を舐めたら膝からがくっと崩れて俺の肩にしがみ付くのでもう申し分ない。可愛い。
「っはぁ、…何も今…しなくてもいいだろ…」
「今ムラっとしたんだよ」
おかしいよ、と呟く伊作の手を俺は引いて歩く。午後の授業ももう終わって一日の予定はあとは飯を食って風呂に入って各自就寝で終わりだったので行き先はまっすぐ風呂場だった。手を引かれて歩く伊作はまだ納得いかないらしくぶつぶつ言っている。
「ねぇ留三郎って変だよ。この状態の僕の何処が良いの?」
「…整った顔がべたべたのどろどろになんのが興奮すんだよ。」
それで言うとお前よく泥々になるし。
俺が言うと伊作はふぅん、と曖昧に相槌を打って黙った。伊作が黙るので沈黙が気まずいと思って俺が風呂場に向かう足を早めて歩いていたら何か考えていたらしい伊作がしばらく後口を開く。
ねぇ、じゃあさあ。
「留三郎、今日顔に出してもいいよ」
にこっと花が咲いたように笑うのはまんざらでもなかったらしい。柔らかい白い頬をほんのり桃色に染めて伊作が首を傾げる。
「俺、お前のそういうとこマジで好き」
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