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常日頃鏡なんてそう覗き込むものではないから、改まって眺めるのも本当に久しぶりだった。
雷蔵は鏡面に映る自分の顔と、その背後から覗き込む自分とそっくり同じ顔に変装している三郎をちらりと見て、すぐ目を閉じた。三郎に背面から抱きこまれている雷蔵の着物はとっくに剥ぎ取られてしまって、しなやかな裸の身体が鏡に映っている。
「ちゃんと見てよ、雷蔵。」
「馬鹿。変態。お前なんか嫌いだよ。」
雷蔵は頑なに眼を瞑って首を振って三郎の言葉を嫌がる。頬から耳まで赤い雷蔵は、三郎の細い指になぞられ捏ね繰り回されて全身までも薄っすら桃色に染めている。
綺麗なのに勿体無い、と呟いて三郎は雷蔵の胸で尖ってしまっている乳首をきゅっと抓んだ。肩をびくっと揺らして震えた雷蔵の目が丸く開く。鏡に映りこむ自分の顔が殊の外いやらしい顔をしているので雷蔵はすすり泣く様に鼻を鳴らした。嫌々と言うのに三郎に意地の悪いことをされると気持ち良くなってしまう。
「んっ…嫌だ、やめ、て…やめろったら、馬鹿…っ!」
「雷蔵は酷いことを言うね」
首の後ろで笑い声。三郎はふふ、と吐息を洩らす女のような笑い方をするから息が掠って雷蔵は身を捩った。性器は緩く立ち上がっている。先端にぷくりと透明な滴を滲ませて震えているそれを無視して、後ろの方に指を這わす。雷蔵は顔を横に背けてきゅっと目を瞑っているのだけれど、もうすっかり雰囲気に飲まれていて期待に喉を鳴らしたりした。
三郎の長い綺麗な指先が中に埋まる。
「あっ、あ…駄目、」
「雷蔵、可愛い。ちゃんと見せてくれよ。」
三郎は空いた手で雷蔵の内股を押さえて更に足を開くように指示する。目を瞑って首を振る雷蔵は鏡に映っているものが想像できて頬を火照らせた。きゅうっと勝手に指を咥えているところが締まる。
目を細めて微笑む三郎は、指を入れてまだ動かさず中の粘膜が蠢く様子を確かめているらしい。
「ひくひくしてる…ほら、私の指を締め付けているのが分かるかい?やらしいんだ。」
「っふ、…嫌だ、…知らない、」
入り口が少し苦しく広がって、空気の触れる感覚は指で押し広げられて中を見られているのだった。見られていると意識するとそれが指で粘膜を嬲られるのと同じ位に感じて雷蔵は短く息を切らせて背筋を震えさせた。二本揃えた指で緩く中を抜き差しされる。ぐちゃり、と中で卑猥な音がなるようにするのは多分わざとだ。
前も一緒に擦られて悲鳴じみた善がり声が雷蔵の口から零れる。
「ひっ、…あ、ぁッ…も、しないで…、いっちゃう…!」
段々快楽に流されてわけが分からなくなりつつある雷蔵が、いやらしい顔をして鏡に映る。部屋に備え付けの鏡台を雷蔵は普段あまり覗かない。勿体無い、と三郎が喉に絡んだ声を出すので雷蔵は薄っすら眼を開いて問いかける様に鏡越しに三郎と目を合わせた。丸い目が熱に浮かされて潤んでいる。
「…君はあまり鏡を見ないだろう。勿体無いな。」
手入れのされてない鏡は端にひびが入っていて、雷蔵はそれに一向に気づかないようだから、彼があまり鏡を熱心に見ないのだということに三郎はふと気づいたりした。それは三郎には大変悔やまれることである。
中を掻き回す指を引き抜いた。代わりに宛がわれる熱を期待して雷蔵が鼻に掛かって喘ぐ。
「私はさ、」
三郎は雷蔵の膝裏に手を差し込んでぐっと大きく足を開かせる。挿入を待っている雷蔵のひくつく可愛いところを見せ付けるようにして、三郎はゆっくりと腰を押し付ける。
「私の大好きな雷蔵を君にも見て欲しいんだ」
繋がる瞬間のいやらしい光景を、嫌だよぅ、と甘えた声で雷蔵は拒絶して目を伏せた。
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