忍者ブログ

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

(19)幼児趣味(食満伊)/※伊作が白痴・失禁注意。食満がペドフィリア


伊作は時々心が不安定になってしまうのである。
強い不安や恐怖の後で伊作は唐突に頭の中身が、まるで5つか6つの子供に戻ってしまう。伊作はあんまり心の優しい性分で、同時に甘えた性格だからそういう逃避癖がついたのだった。
 さて、ある日伊作と同室の留三郎が部屋に戻るとそういう症状が発生していた。


「伊作?」


ぺたん、と床に座り込んでぼんやりとした目で伊作が宙をみつめているから留三郎はそっと声をかけた。


「伊作、またか?」


 伊作の前にしゃがんで目を合わせると、伊作はきゃあと小さな女の子のように悲鳴を上げて頭を庇ったりする。ちょろちょろと水音がするから目線を向けたら伊作は座り込んだまま失禁していた。
 うー、と伊作が泣き出したので留三郎は慎重に伊作の頭を抱き寄せて背を優しく擦ってやる。袴の膝が伊作の粗相で濡れてしまうのも留三郎は構わないのである。

「あー…よしよし、怖くない怖くない。」


 留三郎は伊作の背を擦ってやりながら、伊作をこんな風にした今回の原因は何かと部屋を見渡している。伊作の傍らには薬箱やらそこから零れた薬が散らかっていて、血や膿みの染み付いた古い包帯なんかも落ちていた。どう見たって先程まで伊作はここで誰かに手当てなど施してやっていた跡である。
 留三郎にはこの部屋に誰が居たかちゃんと分かっている。
伊作はこの夏に戦場で、とある忍びの男を手当てしてやってその男に甚く好かれてしまったのだった。それで全身の傷だか火傷だかを包帯で巻いた木乃伊みたいな風体の男はたびたび伊作に会いにやってくるのだ。


「そうか。伊作、怖かったな。もう大丈夫だからな。」


 何があったかなんて今の伊作に聞いても全く意味が無いことを留三郎は知っているのでぽんぽんと伊作の頭を緩く叩いてそれで終わりである。伊作はしばらくぐすんぐすんと鼻を啜っていたがやがて留三郎を見上げてこくんと頷いた。


「…よし、じゃあ後片付けだな。ほら立てるか?」
「…ん。」

 びしょびしょの床と袴をなんとかしてしまわなければならないのである。留三郎は伊作を自分の肩に捕まらせると、帯を解いて片足ずつ上げさせて袴を脱ぐのを手伝ってやった。伊作はまだ暫く正気に返らないので、留三郎が伊作の身体と床を綺麗に拭いて、汚れた雑巾と袴と下帯を纏めて桶に突っ込んで洗ってきてからもまだぼーっとして指をしゃぶっていた。


「伊作、爪噛んでる。駄目だろ。」
「あう…」

 洗濯を終えた留三郎は着替えを出してやろうと葛篭をあさっていたのだが、伊作が親指の爪をぶちぶち噛んでいたから手を掴んでやめさせた。留三郎が袴を持っていってしまったから伊作は下は何も付けずに、黒い前掛けと上衣ひとつ羽織った姿でいる。
伊作は着物の前を開きっぱなしなのに任せているから、薄い胸やら腹やら、その下の淡い茂みとか性器であるとかが丸見えである。


「とめしゃん」


 伊作はまだ甘えたりないのか舌足らずに留三郎を呼んで、きゅっと留三郎の腰の辺りに纏わりついてくるので留三郎は葛篭から着替えを探すのをやめた。


「伊作、何か酷いことされてないか見たいから、そこに寝てみろ」
「う?」

 伊作は小首を傾げながら素直に敷きっ放しの布団にころんと転がった。
実のところ、伊作を訪ねてくる男に伊作が怯えていても、男が直接的に何か伊作に乱暴を…例えばレイプのようなことをしたことがないのは留三郎もよく理解しているのである。


「足広げて…自分で膝持って…ああ、良い子だ」

伊作は褒められてにっこりと笑った。眼前に露になった性器も後ろの慎ましい蕾も特に傷つけられたり乱暴されたあとは見られない。
留三郎はごくりと喉を鳴らした。



「、ってか心外なんだけど」


 伊作が膨れている。
一晩明けて、常の状態に戻った伊作は目覚めて裸の自分を抱きこんで寝ている留三郎の腹を蹴飛ばしたのである。


「痛ってェ!なんだよ小便の世話されたくらい…」
「五月蝿い!そうじゃなくて、」


伊作は見下げ果てたと言う目で留三郎を見ていて、留三郎にはそれがまるで意味が分からない。なんだよ、と訊ねれば陰鬱そうな溜息が返ってきた。



「留三郎、だって君、今まで一度だって普段の僕に欲情したことなんて無いくせに…!」


 伊作の意識がまるで子供に返っている間の伊作を留三郎が抱いたので伊作は顔を真っ赤にして怒っている。伊作は留三郎と恋仲になりたいと思っているので身体を抱かれることはちっとも構わないのだけれど、よりによって小便を洩らしてひいひい泣いていた様な自分に欲情されたと知って釈然としないのである。

 留三郎のペドフィリア!、と伊作は罵ったのだけれど留三郎の語彙が足りていないのでいまいち伝わったかは定かではない。





食満が犯罪ですいません。
あと若干雑伊です。伊作くんは「愛してるよ」とか「攫っちゃいたい」とか言われてビビリまくってたのだと思います。

PR

Comment

お名前
タイトル
E-MAIL
URL
コメント
パスワード

Trackback

この記事にトラックバックする:

Copyright © No Mercy for mobile : All rights reserved

「No Mercy for mobile」に掲載されている文章・画像・その他すべての無断転載・無断掲載を禁止します。

TemplateDesign by KARMA7
忍者ブログ [PR]