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「怪我の功名」/※(部下雑) 騎乗位 雑渡さん襲い受け?白凄か部下雑とのことだったので部下雑にしました。


▼怪我の功名


なんだ情けない。
如何にも重症といった体で腹やら脹脛やらに包帯を巻いて床に入っている諸泉を見て雑渡はそう零した。忍びなど生業にしているからこういった怪我をする機会は多いのだ。それでも諸泉というこの部下は年若い割にまぁ、仕事は出来る方だったので、布団の上から身を起こせない程度に重症と呼べる怪我を負っているのを見るのは 珍しかった。
ははは、と弱く笑って諸泉は頭を掻いている。包帯でぐるぐるときつく固定されている足の骨折は全治一ヶ月だとか。

「…お前がそうしていると不便だねぇ。」

 本当に動けないかい?とかなんとか言って雑渡はぺろりと布団を捲って諸泉の足を眺めたりする。そうしたところで雑渡に医術の心得などはちっとも無いから何が出来るわけでもないのだが、なんとなく着物の裾から差し入れた手のひらで足を擦ったりしている。
日頃、雑渡に邪まな思いを寄せる諸泉であるからこれには少し胸の高まる思いがするのだが、なにぶん今は妙な気を起こしたところで身動きの取れない有様なので複雑そうに眉を顰めるばかりである。頭の中では、常ならここで布団に引きずり込んで素肌を弄り返してやるのに、と考えている。

「痛むかい?」

 諸泉の顰め面を雑渡は傷が痛むものと取ったらしい。一応良かれと思って触れていた手を引っ込めてひらひらと所在無げに振っている。途端涼しくなった皮膚表面は少し惜しい。

「あっ、いえ!そんなことは……」

ないんですけど、とぼそぼそ言い淀んで諸泉は喉を鳴らした。こちらを見返す目つきはどうも熱っぽい。
雑渡ははて、と首を傾げて諸泉を眺め返し、それからふと気が付いてぱちりと目を瞬いた。仰向けに寝そべる諸泉の足にもう一度手のひらを這わせて下から辿る。脛を通り越して太腿の上、更に上ってみて雑渡は、ふっと呆れた溜息を零した。

「元気なものだね」

ははは、とまた諸泉は気まずさを笑って誤魔化した。若い身体は正直なもので下帯の中では既に窮屈に性器が熱を持って固くなり始めている。
雑渡はといえばそんな諸泉に呆れて見せた後にはすぐ悪戯心が芽生えたらしく、にやりと意地の悪い笑みを浮かべた。横たわる諸泉を跨いで遠慮なくどんと腰を下ろす。傷に響いたらしく、ううっ、と諸泉から呻き声があがった。

「ちょっ…と、なにするんですか…うわっ」

抗議に開いた口から悲鳴を上げて諸泉は硬直した。面白がるように目を細める雑渡は諸泉の上で身体を揺すっている。着物越しに勃ちあがっている性器に腰を擦り付けられて諸泉は息を詰めた。

「あ、…くっ、…ちょ、っと…それ不味いです組頭…!」

血の上り詰めた顔を赤くして、思わず身を起こしかけた諸泉は腹と足に走る激痛にぐっと顔を歪めた。

「あっ、痛たたたた…」

どさっ、ともう一度布団に沈み込んで、諸泉は恨みがましい目をした。雑渡は肩を竦めてくくく、と嬉しそうに笑っている。全く質の悪いことこの上ない。
けれどどうやら機嫌が良さそうなので諸泉は雑渡の腰に手を回してみた。

「どうせなら、脱いで乗ってくださいよ」


 期待を込めて腰を撫で回しながらも、どうせ生殺しだろうなと思っていた諸泉である。
ところが一度腰を浮かせた雑渡は膝立ちになって袴の帯を解き始めるのでかえって目を見張ってしまった。脱ぎ捨てられた袴と下帯がぞんざいに部屋の隅に放られる。
 そろりと身体の後ろに回る指は諸泉の位置からは見えないがおそらく後ろに受け入れる準備を施しているのだろう。
ごくりと生唾を飲み込む諸泉は最早丸く見開いた目を雑渡から逸らすことが出来ないでいる。

「っ、ん…」

浅い呼吸に混じる喘ぎに諸泉がはっと顔色を伺えば、雑渡はにたりと微笑み返してきた。普段は聞かせたりしない嬌声はどうもリップサービスのつもりらしい。

「…あまり煽らんで下さいよ」


只でさえ若い劣情を持て余し気味の諸泉は弱り果ててそう言った。先程から張りつめている下半身の疼きはもう痛い位なのである。

そんな諸泉の様子に急かされてか、指を増やしたらしい雑渡がくっ、と眉間に皺を寄せる。
気が紛れるかと諸泉が雑渡の性器に手を伸ばしてゆるゆる刺激を与えていると、雑渡はその手を叩き落とした。

「お前は大人しくしてなさい」
「…はい。」

子供を言い含める口調で叱られて、渋々といった様子で諸泉は手を下ろした。

やがて仕度の整ったらしい雑渡が諸泉の性器に指を添えて乗り上げてくる。
諸泉はそれを夢ではなかろうかという呆けた顔で見ていたのだが己の高ぶった性器が雑渡の中にすっぽり埋まってしまうとぼうっとしている余裕も無くなった。
滅多にない好遇にすぐにでも果ててしまいそうな諸泉だったのだが、負傷した身体の上に大人ひとり乗せての性交は恐ろしく傷に響くので事態は一概に極楽とも言えなかったのである。

腕を後ろ手について身体を上下に緩く揺らし始める雑渡の身体を支えながら諸泉は小さく呻いた。

「く、組頭…アっ…、」

イきそうです、と小さく喘いだ諸泉を雑渡はからかい笑って腰を揺すった。







「…結局、なんだったんですか」


程なく射精に至った諸泉はそれこそ天国と地獄をいっぺんに味わう心地で絶頂したのだった。
嫌がらせともサービスともつかないセックスに珍しくぐったりした様子で布団に横たわっている。

お見舞いかな、なんて首を傾げている雑渡からは、汚れた身体の後始末にと手拭い一枚がぽいっと投げて寄越された。雑な扱いに眉を潜めれば雑渡は自分の着物もぐちゃぐちゃと皺の入ったまま適当に着込んでいる最中だった。

「あー、もう。暫くお世話出来ないんですからしゃんとして下さいよ」

ほら、と手招く諸泉の腰を雑渡が跨ぐ。肘をついて半身を起こした諸泉はせっせっとよれた着物を直してやった。どうにも手が掛かる大人である。言われなくてもちゃんと食事を取って、包帯も代えるんですよ、と小言を言い始めた諸泉の言葉を雑渡は煩そうに聞き流している。

「やっぱり不便だねぇ」

早く元気にお成りよ、と可愛いことを言い出した雑渡の台詞には諸泉も苦笑した。

       
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