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「うるわしきひと」※/(こま利) こま利エロ  蜜乃様よりリク


▼うるわしきひと

 

 
 一見冷めているように見えて利吉さんの感情の起伏は激しいのだ。鈍臭く凡庸な僕のことなど道端の石ころの様に鼻にも掛けないだろうと油断していれば、僕の言葉、行動、一々に顔を赤くして唇を震わせて爆発するように怒鳴りつける。僕はあんまり嬉しくて恋をしてしまった。
 だって優秀な忍びで強くて賢くてそれから何処もかしこも美しい利吉さんが僕如きにそんな熱心に怒ったりして、あまりに素敵だ。

「僕は利吉さんと親しくなりたいなぁと思っています」

 そういうわけで僕は利吉さんを押し倒している。
というのもまず僕は僕の恋する利吉さんが学園に姿を見せたので僕は利吉さんの袖を引っ張って事務室にお通ししてお茶をお出しして、それから忙しいとか強引が過ぎるとか文句を言いながら湯飲みに口を付ける利吉さんの俯いた睫が綺麗なので、お綺麗ですね、と口にして利吉さんが驚いて咽て僕は背中をさすろうと思って利吉さんの湯飲みをなぜか叩き落してしまって着物を汚してしまったので、洗濯するといって無理やり脱がせた…ところでもうわけが分からなくなって押し倒してしまったわけである。

「僕は利吉さんと親しくなりたいんです」

利吉さんが呆然としているので僕は重ねて申し出た。
利吉さんは静かに吹き零したお茶を口元から手の甲で拭って僕の行動と台詞を咀嚼している。冷めた無表情をするけれど白い指が震えているので動揺しているようだった。
 僕は利吉さんがそんな風になるのがドキドキしてしまって、利吉さんは、僕が脱がせたのだけれど、着物なんか半分脱げていて白くて何処もかしこも綺麗な肌が目の前に広がっていて僕も若いので、堪らなくて首やら胸に噛り付いてしまった。

「なっ…何をしているんだ君は…!」

利吉さんの頬がかっと赤くなって口の端が引き攣っている。怒ると顔が赤くなると思っていたら肌がこんなに白いから目立つのだなぁと僕は感動してしまう。白い滑らかな胸の突起は薄桃色で僕は女性のそんなところを見たことが無いけど女性の様に綺麗だと思う。緩く歯で挟んで吸ったら、やめなさい、と頭を叩かれた。衝撃で歯を立ててしまう。

「痛ッ…!」

叩かれた僕の頭も痛かったのだけれど、痛いと悲鳴を上げたのは利吉さんで肩をびくっと揺らして目を瞑る。細くて長い指でくしゃっと僕の頭を抱いたのが嬉かった。ゆっくり開いていく目元には涙が浮かんでいて、眉を釣り上げて、薄い額に青筋を立てて怒鳴り散らす寸前の顔をする。

「ッ君は…」
「痛かったですか。ごめんなさい。僕の頭も痛かったんですよ。でも利吉さん刺激が強い方がお好みなんですね。乳首が固くなってます。ほら。」

大きな声を出される前に謝罪を重ねながらも僕はつん、と立っている乳首が気になるので両胸のそれを指で摘んだり捏ね繰り回す。と、利吉さんは罵声を紡ごうと開いた口からふぁっとやらしい声を出して身を捩って、首を振る。
 まさか利吉さんがそんな可愛い反応をするとは思わなかったので僕は調子に乗ってしまって、さっき噛み付いてしまった乳首に舌を絡めて優しく転がしてみる、吸い付いてみる。利吉さんはのぼせた様にぐったりして、やっぱりやらしい声を出す。

「ん、っ、あ、駄目、だ…小松田君…っ」
「利吉さんって結構えっちですね」


ぎっ、ときつい目で睨まれる。格好いいなぁ、背筋がぞくぞくしてしまう。袴の股のところを探ったら利吉さんは今度は息を呑んで後ろめたそうな目を脇に背けたりする。本当に、意外に、ころころと表情の豊かな人だ。

「あ、勃ってますね。脱がせて触って良いですか?お辛そうですし。」
「っ、いい加減に…」

やめろ、とかよせ、とか聞こえてきた気がするのだけど僕は興奮で舞い上がってしまっていまいち聞こえない。聞こえないことにしてしまおう。
多分利吉さんほどの人ならその気になれば煙か霞になってどろんと逃げてしまえそうな気がする。けれど利吉さんは煙にも霞にもならずに解かれていく袴の帯と下帯に顔を赤めてあ、あ、と女の子みたいに可憐な態度で裸にされていくので、要するに、多分続けていいのだろう。

「はぁ、こんなところまでお綺麗ですね。利吉さんは…痛っ!」

裸の利吉さんは性器までなんだか上品で綺麗だったので僕は純粋に感心したのに悔しそうに頭を殴られてしまった。利吉さんの腕は細いのに殴られると妙に重たいのだ。くらくらする。

「殴らないで下さいよぉ。また噛んじゃったら危ないですよ。」
「は…!?どこを、」

 僕は所謂尺八をしようとしていたのだけれど殴られたり蹴られたりで歯を立てたら二人そろって痛い目に合うのでやめておいた。
代わりに緩く勃っている性器を握って先端を指の腹で擽ると利吉さんは身体を強張らせて足の指をきゅっと握る。目元の赤い目が此方を睨んで拳を握るのが見えたのでそろそろ流石に学習した僕は頭を引っ込める。仰向けになってぐったりしている利吉さんの足の間まで頭を下げたので、指で性器を弄りながら後ろの窄まりを舐めてみる。

「ひっ、あ、あ、…ど、何処に何をしているんだ君は!!」
「はぁ、だってここは勝手に濡れませんし」

口に唾液を溜めて舌で塗りこめて、入り口を広げようと試みる。利吉さんは必死の様子で駄目だ駄目だやめろと涙声なので、僕は一瞬利吉さんがひょっとして本当に駄目で腰が砕けてしまって抵抗できないのではなんて思ってしまった。まさかそんな利吉さんともあろうお方がそんな初心な。

「指の一本くらいはもう大丈夫でしょうか。」
「あ、あッ…!!」


指を差し込むと利吉さんは喉を晒して甲高い声を上げて、掠れて消えていく語尾に最悪だ最悪だと何度も口にするのだった。僕は不器用だけれどそんなに良くないものだろうか。指を緩く抜き差しすると入り口がひくひく痙攣して中の粘膜なんか絡みつくようで、腹側に擦り付けるように指で引っ掻いたら背筋を震わせて甘い溶けてしまいそうな声を出すので一見気持ちは良さそうなのだけれど。

「利吉さん利吉さん僕興奮してきちゃいました。」

入れますね。
僕が一応断って袴を脱いでいるところ利吉さんは唖然とした顔をして口を開いて、嘘だろうなんて言う。これが嘘なら僕は今まで何を目的として利吉さんに色々していたのか分からなくなってしまうのだけれど利吉さんはたまに妙なことをおっしゃる。

「冗談じゃない!」
「え、はい。冗談ではありませんが。」

はぁ、と長い溜息。僕は利吉さんによく怒鳴られたり殴られたりするけれどこんな風に溜息を吐かれてしまうことも少なくない。眉を寄せて開く唇が大変色っぽいので殴られるよりは僕はこれを見るのが好きで、見蕩れるついでに利吉さんが身体の力を抜いているので今のうちに腰を押し付けて中に押し入ってしまう。
ひゅ、と息を呑んだ利吉さんが目を見開く。悲鳴を叫ぶ。爪先が跳ね上がる。


「ッあああ、あ、このっ…馬鹿…あ、あ、」


もう許さない許さないと利吉さんは真っ赤になって震えて喘ぎながら繰り返している。こんな風に全力で怒りを表すのが美しいのでこれ以上はどうなるのだろうと思う。ので僕は利吉さんを怒らせようと利吉さんがやめろやめろと言う点をしつこくしつこく突いていたところ、唇をかみ締めて眉間に酷く皺を寄せてぼろりと利吉さんが涙を零す。嗚呼、こんな風になるものか。
 僕はもう胸がドキドキしてしまって堪らなくって目が離せなくって感動してもう無意味に名前を呼んでしまう。


「嗚呼もう、利吉さん!利吉さん!」
「ッなんだ!」


苛々と突き刺さる声で利吉さんが叫び返す。もう全身全霊の怒りの気配がびりびり肌を焼くようで嵐のようで。


「お綺麗です。」

嗚呼、嗚呼、と利吉さんは細い指で顔を覆って諦めたように溜息を吐かれてしまった。
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